マント

小春日和 (2007-07-13 21:22:24) 評論 (0)




時代遅れの衣服の上に
虛飾の縦糸と偽善の橫糸で織られたマントを羽織る
マントは罪の雨に ますます重く
ただ石のつぶてから身を守るのみ

ああ メロスのように 裸で駆け抜けることができたなら

みすぼらしい服を曝すほどの覇気もなし
いっそナイフでずたずたに切り刻もうか
裂かれた繊維の隙間から 血が滴り落ちる
赤く染まったマントとともに
時の流れの中で 朽ち果てよう

ああ 誰かがささやいている 決して許しはしないと