死刑判決の15%が証拠不十分などで差し戻し…中國最高裁
(2008-03-10 20:41:43)
下一個
【北京=加藤隆則】10日の新華社電によると、中國の最高人民法院(最高裁)が昨年1年間に審査した下級審の死刑判決事件で、証拠不十分、量刑不當などの理由で差し戻されたケースは約15%に上った。
死刑件數は國家機密で具體的な數字は明かされていないが、関連統計の公表は異例。
冤罪防止のため昨年以降、死刑判決の審査権が高級人民法院(高裁)から最高人民法院に委譲された成果をアピールする狙いがある。その一方で、地方での審理が依然として“恣意(しい)的に”行われていることも物語っている。
同電はまた、昨年、無期刑に減刑される猶予付きの死刑判決數が、通常の死刑判決數を上回ったと指摘。「死刑を慎重にし、減らす政策が著実に実行されている」としている。だが、「猶予付き」は汚職事件に適用されることが多く、「官」優遇の司法批判につながっているのも事実だ。
人権擁護団體「アムネスティ・インターナショナル」(本部・ロンドン)によると、2006年、中國での死刑執行數は少なくとも世界全體の約3分の2を占める1010人。情報開示が不十分で、実際は、8000人に上る可能性があるという。
(2008年3月11日11時11分 読売新聞)