個人資料
正文

勝利したのは誰?-(2)-

(2010-10-06 06:31:43) 下一個

<以下引用>
…アジアに限らず歐米も含め、今回の経済無差別報復がどれほどの対中不信感を引き起こしたことか、中國の人々は気づいているでしょうか。…
2010年10月6日付、朝日新聞16麵より抜粋(主筆・船橋洋一)
<引用おわり>

 尖閣諸島問題で、外交的に押し勝ったのは中國であり、日本では日本政府の弱腰を批判する國內世論がはなはだしい。
 しかし、今回の事件の結果、日本國內において中國に対する不信感が大幅に上昇しただけでなく、國際的にも中國のイメージや信頼が大きく損なわれたことを考えると、私には、損をしたのは中國の方だと思われてならない。
 領土問題においては絶対に引かないという姿勢のアピールは必要だとしても、経済や民間の分野まで巻き込んだあからさまな威圧は、とても“不文明(野蠻)”なやり方だったと思う。中國は、自分たちが如何に“不文明(野蠻)”な國家だということを、世界に向かってアピールしてしまった。

<以下引用>

中國とのつきあいは、実利を旨とする。それは今後とも、追求していく。しかし、戦後、中でも國交正常化後、日本が中國に対して抱いてきた夢や理想やフロンティアの追求はひとまず棚卸しする。甘さを捨てて、期待値を下げ、保険をかけ、場合によっては損切りをする。中國とは禮を盡くし、節度をもって接する。水のごとき交わりをもってよしとする。しかし、戦略的互恵関係といった幻想は持たない。…

日米間のもめ事は、最後は同盟の枠內で解決できる事柄です。しかし、日中関係はそうはいかない。一つ、手元が狂えば転がり落ちる恐ろしさを秘めています。今回、「戦略的互恵関係」は全く機能しませんでした。…
同じく朝日新聞16麵より抜粋(主筆・船橋洋一)
<引用おわり>

 日本はここ數年、中國と「戦略的互恵関係」を構築することによって、アメリカとの同盟関係をより緩やかに、日本がより獨自の立場を取れるような方向へと導く策を練っていたのではないか。しかし、船橋氏に言わせると、それは“幻想”だったということになる。
 結局これで、日本はアメリカとの安保関係、同盟関係を強固にする方針を固めたようだ。もしかしたら逆かもしれない。日米同盟を強固にするために、或いは偶発的な事件が利用されたという可能性もなきにしもあらずと、個人的には想像するのだけれども。

 
[ 打印 ]
閱讀 ()評論 (0)
評論
目前還沒有任何評論
登錄後才可評論.