8日に紹介した北京の飴細工についてですが、私が買った飴細工人形は中國語で「麵人」と言うようです。
(ああっ、今、思い出した!そう言えば、北京首都博物館で昔の風俗を人形で再現したものに「麵人」という説明書きがついてました。)
↑麵人:年越しの風俗の情景(北京首都博物館)
8日のブログ記事でも紹介した「
こまちゃんさんの北京旅行記」によると、
麵人とは、麵塑の人型作品の総稱で、小麥粉と繋ぎの餅米で粘土狀の物を作り、色粉なども混ぜて「素材」を作ります。
その素材を使って人形を仕上げて行くわけですが、その素材がポイントなんですって。
配合には秘伝があって、長時間立ってもひび割れたり外れたりしないようにしています。
…ということです。こまちゃんさんの旅行記に飴細工のすばらしい作品の寫真がありましたので、転載して紹介します。(元の大きな寫真は
こちら。)
↑これらは芸術品の領域です。
↑これは私が買った飴細工。
お祭りや屋台などで手に入る生活の楽しみとしての手作り伝統工芸品は、現代の大量生産・効率化の時代に生き殘ることがどんどん難しくなっています。伝統工芸技術が継承されていくためには、社會がそれに高い価値を認めて特別な市場を作るか、或いは公的機関の保護や援助が必要不可欠でしょう。しかし、大眾文化として流通してきたものが生活から切り離されて芸術になってしまうと、魂が抜かれてしまう部分もあるのではないかと思ったりしました。
それは日本でも同じことで、例えば相撲や歌舞伎も、本來は生活の一部であり庶民の娯楽であったものが、生活様式の変化に伴い伝統的な文化が大眾の生活から離れていってしまうと、芸術として殘すしかそれを継承する方法がないのだろうと思います。