潘家園舊貨市場は雑貨と骨董の市場である。常設の店舗もあるが、土日に集まる露天のフリーマーケットが見所。ただし、骨董として売られているもののほとんどが古く見せた工芸品なので、そのつもりで。
塀に囲まれた市場の外でもチベット族などがアクセサリーや毛皮などチベットの特産物を道端に並べたり、手に持って売り歩いたりしている。見る分にはおもしろいけれど、私には使い道がないし価値もわからない。
人が大勢行き交う賑やかな街路沿いでは、自転車の焼き芋屋が焼き芋を売っていた。大きくて中がオレンジ色のほくほくの焼き芋。美味。トランシーバーを使って仲間と大聲で話しているので、何かと思ったら、 “城管”(城市管理行政執法局)の見回りを互いに教え合うのだという。
“城管”というのは、都市の環境衛生や交通などを管理する公的組織で、都市のさまざまな規則やルールに違反する人々を取り締まるために日夜パトロールをしている。すごく厳しくて有無を言わさず商売道具を持っていかれてしまうので、これに引っかかったら次の日からお飯の食い上げだと対抗策を講じているらしい。
さて、潘家園は私が大好きな場所で、何も買わずに半日うろうろしているだけでも楽しい。數年前に弟がここで子どもたちに、糸に通した飴のようなビーズを何本も買ってきた。それを今回買ってきて欲しいと頼まれたので、張り切って捜した。
ビーズのお店は、いくつか軒を並べているのかと思ったら、一軒しかなかった。露天ではなく屋根下のブースの方。天津の琉璃工場の社長(?)が自社の品物を並べて売っているメーカー直売品。
弟に頼まれたのは、こちらの飴玉のようなビーズ。子どもが遊ぶのにちょうどいい。一本8元(96円)。
こちらは、ちょっと高級感のある琉璃玉。玻璃(boli)じゃないよ、琉璃(liuli)だよ、と言っていた。玻璃と琉璃は別物なんだそうだ。內側から手書きで絵が書かれていて、とても美しい。こういう技術を持つ職人がいなくなってきている上に、労力と価格が見合わないので、いまではほとんど新しいものは作っていない、ここにあるのはすべて在庫品だという。そう聞くと、貴重なもののように思えてくる。
寫真の奧の方のものが、一本の糸に通されている琉璃玉ひとつひとつがそれぞれ違う形・色をしていて美しいのだけれども、ちょっと寫真では見づらいみたいだ。
こちらは言い値は1個1元。一つの糸に30個くらい數珠繋ぎになっているので、一本30元ほど。ただ、まとめてたくさん買ったので、全體でいくらかおまけしてくれたようだが、値段交渉は夫に任せて私は傍で見ていたので、結局全部でどれだけ買っていくら払ったのかよくわからなかった。
高級な方の琉璃玉は、全部妹にあげた。妹は最近趣味でネックレスを作っている。上の寫真では琉璃玉がよく見えないので、糸を取ってばらばらにしてプラスチックの箱に整理したものを、もう一度寫真に撮った。
一番下のは、カエルが貼りついている。可愛い。