2008 (142)
2009 (130)
2010 (94)
2011 (140)
星の數ほど男はあれど 月と見るのはぬしばかり振られた人をなぐさめる時よく「男なんて星の數ほどいるわよ」「女なんて星の數ほどいるさ」などと言うけれど、そうじゃないんですよね。世の中に男(女)は星の數ほどいるけれど、「あの人」は私にとってたったひとつの月なのです。
あの人のどこがいいかと尋ねる人に どこが悪いと問い返す「どこが悪い?」というのはもちろん「あの人のどこが悪いっていうの?」と問い返しているのだけれども、他人にどこがいいのと尋ねられるような人を好きになってどこが悪いの?、そんな人を好きになったっていいじゃないの、という気持ちが滲み出ているようにも思えます。とやかく言わないでよ、好きになっちまったもんは仕方ないじゃないの。
ぬしによう似たやや子を産んで 川という字に寢てみたい前の句はごく普通というか、型通りの古風な女性像の口から出る言葉という感じですが、後の句がいい。並べてみると餘計におもしろい。男性は、貴方の子どもを産みたいわ、なんて言われたらちょっと引いてしまいますよね?(そんなことないかな?)でも、「貴方とりの字に寢てみたい」なんて言われたら、どきっとするんじゃないでしょうか?
川という字はそりゃ後のこと せめてりの字に寢てみたい