昨年夏の終わりに、カップブラ付きの下著を買ったらブラの大きさが合わず(或いは胸の大きさが足りず)具合が悪くてそのままタンスにしまってあった。先日、それをタンスから引っ張り出して、いつまでも隻しまっておくのもなんだけど処分するのももったいないなあと、手にとって眺めていたら、突然思い出した。中學生のとき、米山京子さんという人形作家の本を買って初めて人形を作ったことを。人形の肌にする生地に“肌色の綿ジャージー”という指定があったのだが、そんなような生地が店で見つからなかった。いろいろ考えて結局、使い古しの白の綿メリヤスの下著を紅茶でベージュ色に染めたという思い出がある。
目の前にある生地をためつすがめつ眺めるに、厚さといい伸び具合といい色といい人形の肌にぴったりだ。
というわけで、中學生のとき以來の人形作りに取り組んだ。
ミモザの精なので、「ミモザさん」と名づける。(なんて単純な!)