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2011 (140)
夢を見た。
私は仲間の女性2人と共に、とても広い體育館のような建物に閉じ込められている。社會に革命かクーデターのような何か大きな変革が起こって、私たちは外に出ることが許されない。いつまでもこんなところに足止めを食っているのはかなわない、何とか外に出たいと思う。
私たちは體育館の一角にしつらえてあるカウンターへ並ぶ。そこで書類を提出して認められると、新しい社會の正式な一員となることができるらしいのだ。私がバインダーに挾まった書類一式を、係りの女性に見せると、女性は、
「あ、パスポートを持ってるんですね。」
「身分証明書を発行することはできません。」
と言った。見ると、女性の手元には私の寫真が大きく入った身分証明書が既に置かれている。私はすぐに、これは“謎かけ”だということに気付いた。つまり、係りの女性は、今持っているパスポートさえ手放せば身分証明書はすぐにでもお渡ししますよ、とほのめかしているのだ。
そこで、私たちはパスポートを手放す手続きを受け付けている別のカウンターへと向かった。仲間の女性が私のひとつ前で手続きを始めようとしたその時、突然、私の頭に疑念が浮かんだ。
「これは罠ではないだろうか?」
これは、私たちにパスポートを手放させるための罠なのかもしれない。身分証明書が手に入ったら、本當に私たちの身分が保証されるのだろうか?パスポートを手放し、その代わりにこの社會の身分証明書を手に入れることが、果たして本當に私にとって得になることなのだろうか?考えれば考えるほど怪しい気がした。
私はすばやく前の仲間に目配せし、後ろの仲間と共に3人、列を離れた。そしてフロアの片隅で相談した結果、私たちは體育館の窓から脫出し、草地へと走り出したのだった。