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恐ろしい夢を見た。
姪を迎えに幼稚園へ行った。園から出て駐車場に戻ると、車がない。いくら探しても私の乘ってきた車がないのである。気付くと、駐車場の地麵に暗く深い穴が空いている。ああ、私の車はこの穴に沈んでしまったのだと思った。穴に落ちた車は一台だけではないらしい。數人の人が穴を覗き、穴の中に紐をたらしている。真っ暗で底は見えない。紐を手繰り寄せると暗闇の中から、自分の持ち物が上がってくる。紐の先に鉤がついていて、自分の荷物を鉤に引っ掛け穴の中から取り出しているらしい。
いつの間にか、私の父も穴を覗き込んで紐をたらしている。私も覗こうと穴に近づくと、穴の淵が傾斜していて、しかも足元には新聞紙が敷いてあり、穴に向かって滑り落ちそうになった。私はあわてて、新聞紙を跳ね除けながら、穴から離れる。私は車の中に何か大切なものが置いてあっただろうかと考えながら、持ち物を紐で上げる人々を見ていた。
恐ろしいものに襲われて逃げ回ったり、自分の身に危険が迫ったわけでもない。ただの穴の夢だ。けれども、とても恐ろしい感じがした。深く底のない穴に飲み込まれていく得體の知れない恐怖が支配していた。