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2010 (94)
2011 (140)
愛情の実が石臼で挽かれていく
一粒 二粒
ごりごり ごりごり
愛情の実が磨り潰されていく
三粒 四粒
ごりごり ごりごり
磨り潰された実は
この不毛の地に振り撒かれ
鍬も入らぬ硬き大地の上で
いまだ恵みの雨を待つ
雨が訪れたとて
時すでに遅し
磨り潰された実から
芽は出ぬ
石臼は反復、
石臼は労苦、
石臼は磨耗、
その石臼を挽くは
この私の手
愛情の実が磨り潰されていく
ごりごり ごりごり
殘りの実の數を密かに數える
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書いてる途中で、なんだか夜中に包丁を研ぐ山姥かもしくは番町皿屋敷みたいだなと、思ったりしました。
そういえば、石女(うまずめ)という言葉もありますね。
そうですね。
その言葉については、もしかしたらそういうご批判をいただくかもしれないと思いながら、迷いましたが、敢えて書きました。その言葉から「生み出さないもの」を連想したので。
自嘲の意味も込めてあります。
コメントいただいて、うれしかったです。ありがとうございました。
何だか哀情が漂う詩ですね。