2008 (142)
2009 (130)
2010 (94)
2011 (140)
昨日から降り続いていた大雨がお晝頃ようやく上がった。
夕方、川に散歩に出かけた。雲はまだ厚く垂れ込め、大きな灰色の綿あめのように空一麵に渦巻いている。遠くの雲の切れ間に、ほんのわずか青空が覗いてる。西の空の雲の切れ間からは薄日が射し、光の輪が雲の端を縁取っていた。
土手から川を眺めると、いつもの散歩コースの河原がすっかり濁流に埋まり、河原の手前の河川敷の広場は沼のようになっていた。にごった茶色の水が川幅いっぱいになって怒ったようにドウドウと流れている。數日前に、鮎釣りの釣り人がぽつりぽつりと川の中に立つのを眺めたり、きらきらと光る清流に沿って河原の石の上を歩いたり、淺瀬に取り殘された小さな魚たちを覗き込んだりしていた川とはずいぶんと様子が違う。ミニチュアの揚子江のようだ、と思った。
土手の上ではこの間まで辺りに甘い香りを漂わせていたクチナシの白い花がほとんど落ちきって、気の早いトンボが數匹飛んでいた。