2008 (142)
2009 (130)
2010 (94)
2011 (140)
結婚は戀愛のゴールであると同時に戀愛の墓場であるのかもしれない。
男と女は結婚によって夫と妻となり、やがて父と母になる。すべての生き物の避けられない運命である肉體の死と同様に、戀愛という感情ももまた二人の間で年月とともに加速度的に衰えていき、やがて死に絶える。そしてその代わりに家族としての情が芽生え育まれていく。子供が生まれれば、二人だけの関係から、子供も含めた家族という運命共同體の絆が求められる。家族という一つの単位の存在を継続する力が求められるのだ。それは戀愛よりも力強く確かなものとなる。戀愛の方がずっと脆く崩れやすい。
脆く崩れやすいからこそ、その一瞬の情熱に人は身を焦がすのかもしれないけれど。