中國と台灣は先月末、自由貿易協定(FTA)に相當する経済協力枠組み協定(ECFA)に調印したが、早くもお互いの思惑の違いが表麵化している。台灣の馬英九政権がECFAを突破口に経済浮揚と國際社會への復帰をめざす一方、中國はこれを機に中台統一に向けた政治交渉を陰に陽に働きかけ始めた。台灣は経済利益を“餌”に台灣併合を狙う中國の攻勢をかわせるだろうか。
中國がECFAで台灣に利益を譲ったことは明白だ。中國は台灣の539品目(昨年の対中輸出138億ドル)の輸入関稅を早期撤廃するが、台灣はその半分弱の267品目(同対中輸入29億ドル)にすぎない。
しかも中國は台灣農産品18品目の輸入関稅を撤廃するが、台灣は中國農産品の関稅を維持する。中國が不利な協定に応じたのは「中台統一(台灣併合)」という、巨大な政治的利益を見込んでいるからだ。
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