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産経新聞 4月26日(土)3時10分配信
政府は26日、國連教育科學文化機関(ユネスコ)の諮問機関である國際記念物遺跡會議(イコモス)が「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)を世界文化遺産に登録するよう勧告したと発表した。6月15~25日にカタール?ドーハで開かれるユネスコ世界遺産委員會で正式に決まる見通し。決まれば、昨年の「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」(山梨県、靜岡県)に続き、國內14件目の世界文化遺産となる。
政府がユネスコに提出した推薦書では、西歐からの最新技術を導入して明治5年に設立された富岡製糸場や周辺の養蠶関連施設など4施設で構成。「19世紀後半から20世紀にかけ、高品質な生糸の大量生産の実現に貢獻した技術交流と技術革新を示している」とし、「世界の絹産業の発展と絹消費の大衆化をもたらした」と説明している。
イコモスは昨年9月に現地調査を実施。その後、保護管理に関わる専門職員の數などの情報を求めてきたため、文化庁は10月、追加で情報を提出した。さらに今年2月の大雪で、構成資産の一部が倒壊するなどしたことから、3月に狀況を報告した。
勧告には(1)登録(2)追加情報の提出を求める「情報照會」(3)登録延期(4)不登録-の4種類がある。イコモスが登録を勧告すれば通常、世界遺産委員會でそのまま決定される。國內の世界文化遺産は「姫路城」(兵庫県)や「原爆ドーム」(広島県)など13件。國內候補の一覧である「暫定リスト」には、富岡製糸場や來年の登録を目指す「明治日本の産業革命遺産」(福岡県など8県)を含め12件が記載されている。