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中國レアアース寡占に風穴か 米國産“復活”で各國の期待膨らむ

(2012-12-02 15:36:22) 下一個

中國レアアース寡占に風穴か 米國産“復活”で各國の期待膨らむ

産経新聞 12月2日(日)9時2分配信

中國レアアース寡占に風穴か 米國産“復活”で各國の期待膨らむ
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モリコープ社のレアアース採掘場=11月12日、米カリフォルニア州マウンテンパス(寫真:産経新聞)

 ハイテク製品などの製造に欠かせないレアアース(希土類)。最大産出國の中國が外交カードに利用する中、米國の資源會社が増産に仱瓿訾筏俊R粫rは中國との競爭に敗れたものの、市況の回復を受けて“復活”した米國産レアアース。中國の寡占狀態に風穴をあけることができるか期待が寄せられている。(米カリフォルニア州マウンテンパス 柿內公輔)

[狙われる日本の最先端技術] 「偽工場」まで準備する周到さ

 荒涼とした大地がどこまでも続き、人家はおろか建物一つ見當たらない。ネバダ州ラスベガスから車でひたすら走ること1時間。広大なモハベ砂漠に圧倒されながら、州境を越えカリフォルニア州に入ると、道路脇のせり上がった丘陵にようやく建物が見えた。米資源會社モリコープが邌嬰工毳蕙Ε螗匹螗靴廣k山だ。

 「増産の準備で、皆大忙しで働いているよ」 ロッキー・スミス工場長の噦灓工胲嚖藖り換え、赤茶けた岩肌を縫うように走り出すと、方向感覚がなくなった。敷地麵積約9平方キロ、東京ドーム約200個分の広さを実感させられる。やがて車はひときわ小高い地點で止まり、歩き出して足が思わずすくんだ。すり闋搐螔窬驁訾仙瞍擔擔埃哎榨)`ト(約150メートル)。見下ろす岩盤がまさにレアアースの鉱床だが、すぐにレアアースそのものが掘り出せるわけではない。

 鉱石にはレアアースと不純物が混じり合っている。採掘した鉱石は近くの施設に撙肖臁ⅰ鈣瞥Zや最新技術による複雑な工程を経ながら純度を高め、各種のレアアースに精製される」(スミス工場長)。そのためのプラントが敷地內に點在し、レアアースの精製が想像以上に大がかりであることが肌で感じとれた。

 実際に、レアアースの一つのネオジムを指でつまむと、鉱物というよりも、きな粉のような觸感だった。レアアースの精製には大量の水が必要だが、かつて環境汚染を招いた教訓を生かし、処理水を敷地內で再利用するなど、「環境と安全に配慮した操業に努めている」とスミス工場長。常勤作業員で約400人、建設作業員を含めれば1300人超が汗を流す現場は、活気に満ちていた。

 マウンテンパス鉱山の歴史は古く、操業開始は1952年にさかのぼる。この鉱山で精製されたレアアースは世界各國のカラーテレビの素材に使われるなど、一時は世界の需要をほぼ一手に擔うほどの隆盛を極めた。だが、やがて鉱山とモリコープを取り巻く事情が激変する。レアアースを戦略資源に位置づけた中國が、1990年代から安価な労働力を武器に輸出攻勢をかけたのだ。マウンテンパス鉱山はこれにひとたまりもなく、競爭力を失って、2002年にいったん閉山の憂き目に遭った。今では中國が世界生産の9割超を占めている。

 米國産レアアースの燈も消えたかに見えたが、攜帯電話などのハイテク製品をはじめレアアースの用途が格段に広がったことで、市況が回復。息を吹き返したモリコープはレアアース市場に再參入を果たし、鉱山は09年に再開された。同社は新施設による増産も決め、年間約2萬トンの生産能力を來年半ばには倍増させる計畫だ。マーク・スミス最高経営責任者(CEO)は「現在當社の世界シェアは5%前後だが、増産後は約3割まで引き上げられるだろう」と意気込む。

 足元のレアアース価格は、中國が輸出製限を実施して高騰した昨年と比べればやや弱含んでいるが、それでもかつての低迷期からは立ち直り、スミスCEOは「マウンテンパスは世界でも最も豊かな鉱床の一つ。今後も長期間にわたり生産が見込める」と自信を深めている。

 モリコープと米國産レアアースの復活劇は、市場を牛耳る中國にいいように振り回されてきた各國にとっても朗報で、中でも強い期待を寄せるのが、同社の“上得意”の日本だ。モリコープは昨年、米國以外で生産したレアアースを含め、約6割を日本向けに出荷した。スミスCEOは「日本は古くからの友人であり、世界のレアアース産業においても重要な市場だ」と強調する。

 日本は中國の輸出規製を痛い教訓として、約9割を中國に依存しているレアアースの調達先の多様化を急ピッチで進めている。たとえば、インド政府が最近、レアアースの対日輸出を正式承認したほか、カザフスタンでは住友商事などによってレアアース精製施設が建設され、年明けに日本への輸出が始まる。大手商社が中心となり、世界各地でレアアースの開発プロジェクトが進行している。

 これらにより、年間3萬トン弱とされる國內需要を抱える日本は來年以降、少なくとも年間約1萬3千トンを確保できる見通しで、國內需要の5割近くを中國以外から調達できるめどが立ちそうだ。枝野幸男経済産業相も11月12日の國會答弁でそうした見通しを明らかにした上で、「さらに調達先の多様化や権益の確保を進めたい」との考えを示した。

 日本は米國や歐州連合(EU)と今年3月、中國がレアアースの輸出規製を不當に実施したとして世界貿易機関(WTO)に提訴したが、中國側は「環境や資源の保護が目的だ」と反発。その後、中國は輸出枠を拡大するなど、外圧をかわす動きもみせている。とはいえ、日本の産業界にとっては、日中関係の悪化などで今後も中國とのレアアースの取引が不安定になるリスクは強まっている。米國産レアアースを含めた調達先の拡大は急務の資源政策となりそうだ。

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