三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、咼?蚴擲Rり寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉體の悅びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ―。切なくも淒絶な人びとの性、愛、そして死。小池文學が到達した究極の戀愛小説。
男女の間では、精神的も肉體な性的つながりもどちらも重要だ。両者の統一によって初めて愛が生まれる。
出會いによって足りないものは後天補足できるだろうか。
また、その関係において心身統一はどこまで続けられるか?
性的な繋がりがなくても愛が持続できるとの描寫は妥當なのか?