大獎作品
町の小さな郵便局に今週も彼女は現れた。局員たちに水曜日さんと呼ばれる彼女が今日差し出した手紙にはしかし宛名がない。「これじゃ屆きませんよ」苦笑しながら顔を上げた彼の目に映ったのは、うつむき加減できゅっと口元を引き結び、真っ直ぐに彼を見つめる真摯な瞳だった。
她每周三都會來這所鎮上的小郵局。郵局的人管她叫星期三小姐。今天她又如約而至……“對不起,這樣寫無法投遞的”,拿著沒有寫對方姓名的信封,郵局的小夥子苦笑著抬頭看了看她。 隻見她微微低著頭、抿著嘴,雙眸閃爍著熱切的目光,緊緊地注視著他。
評委會特別獎作品
幼い頃の事故が元で、妹は3人の人間しか記憶できない。內訳は僕と両親。妹の16の誕生日に僕は言った。好きな人が出來たら、僕を忘れてその人を心に刻め。やだよ、と妹は笑った。翌年のある日、戀人の男と共に現れた妹は泣きそうな顔で僕に言った。「お兄ちゃん。あたし、誰?」
小時候事故的關係,妹妹隻能記得三個人——父母和我。在她16歲生日那天,我對她說:“如果你有了喜歡的人,就把我忘了、將那個人記在心裏吧。”
“我才不會呢”,妹妹笑了。
第二年的某一天,妹妹和她的男友一起找到我,她帶著哭腔對我說:“哥哥,我是誰啊?”
優秀作品賞
12月の深夜のゴミ捨て場。明日は粗大夢の日。誰もが、ボロボロになった夢を捨てにくる。今夜も、ある男が野球選手になる夢を捨てにきた。やがて一人の老人が現れた。「まだ使えそうだ」老人は大きな袋にその夢を入れた。「どの子の枕元にこの夢を置こうかの」老人はトナカイの耳元に囁いた。
一個初冬的深夜,空曠的垃圾場。明天是丟棄大型夢想的日子。每個人都會到這裏來,丟棄自己傷痕累累的夢想。今夜,一個男子來到這裏,與他成為棒球選手的夢想訣別。 過了不一會兒,一個老人出現了,“這個看上去還能使”,老人一邊將那個夢想裝入大口袋,一邊朝著馴鹿的耳邊喃喃道,“你們說,把這個夢想放在哪個孩子的枕邊呢?
親指にささくれができた。引いてみると、するする剝ける。指の付け根にたどりつき、手首も肘も剝けていく。首も顔もきれいに剝ける。とうとう全身剝いてしまうと、皮膚は人の形になった。私は急に怖くなる。肉から汗がにじみ出る。皮膚はふわりと立ちあがり、涼しい顔で歩きだす。
大拇指上有一根肉刺,不小心越剝越長,哧溜一下剝到了指根。進而一直剝離手腕、肘部、甚至到了脖子和臉。就這樣一直蔓延到了全身,剝離的皮膚成了一個人的形狀。我突然感到了恐懼,從肉裏滲出汗滴。而皮膚則晃悠悠地站了起來,自顧自邁步走去。
仕事がねえ。飯食う金もねえ。友だちがガムをくれた。腹の足しにもならねえが、とりあえずくちゃくちゃ噛んだ。とことん味がなくなるまで噛んで、ぷっ、と吹き出したら、仏様の形をしていた。もう一度試すと、千手観音になった。そうやってガム仏師になったのよ、俺。ほんとほんと。
找不到工作。沒有錢吃飯。朋友給了一片口香糖,雖然不足以果腹,但不管三七二十一嚼了起來。嚼著嚼著,一直嚼到沒有一點滋味,“噗!”地吐了出來,居然成了一尊佛像。又試了一次,這次變成了千手觀音。於是,我就這樣成了口香糖佛像師。真的哦!
日:頭數だった合コンで一目惚れ 月:親友に頼み込んで連絡先をもらった 火:意を決して電話したが何をしゃべったか覚えてない水:彼女から掛かってきて心臓が飛び出た 木:約束のランチで親友を好きだと相談された 金:會社を休んだ 土:一生二人の親友でいることを誓った。
周日:被拉去聯誼湊人數,結果對她一見鍾情。
周一:千方百計從朋友那裏要到了她的電話。
周二:下定決心打電話過去結果自己都不知道說了些什麽。
周三:她打電話過來了!心髒快跳出了胸腔。
周四:赴約一起用午餐,但她卻跟我傾訴說喜歡我的那個朋友。
周五:請假。
周六:發誓一輩子當這兩個人的好朋友。
佳作獎
妻がおにぎりを作ってくれた。「何が入ってるの?」「私の気持ちよ」ドキリとした。既に妻との仲は冷えきっていたからだ。これから妻との関係を修復しようと考えていた矢先。中身が空だったらどうしよう。だが、中身は大好物の鮭だった。俺は嬉しくて妻に禮を言おうとしたが、舌が痺れて言えなかった。
妻子給我做了飯團。“裏麵放了什麽?”“我的感情哦。”我的心猛然一跳,因為夫妻之情早已淡薄如水。正想著如何修複兩人的關係,可轉念一想,萬一裏麵是空的……還好,飯團裏是我最愛吃的鮭魚。 我開心得很,正想跟妻子說聲謝謝,舌頭卻麻痹了,什麽也沒說出口。
さんたさんえ。ぼく、ことしわなにもいりません。でも、おねがいがあります。ぱぱとままのゆめのなかえつれてってください。ぼくがてんごくにいってからふたりはないてばかりだから、あいしてくれてありがと、もうなかないでっていいたいんだ。ずっとずっとだいすきなぱぱとままにわらってほしいんだ。
親愛的聖誕老人。我今年,什麽禮物也不要。但是,我有一個請求。請把我帶到爸爸媽媽的夢裏去吧。 自從我去了天國,爸爸媽媽就一直在哭,謝謝你們這麽愛我,請不要再為我哭泣了。 我希望我最喜歡的爸爸媽媽能夠一直、一直笑著。
さすがに10年も同じ機で仕事していると私物も仕事の物も一緒くた。さて、荷物をまとめるか。うわっ、これフロッピーだよ。大事なデーターかな?出ないボールペンは何本も出てくるし。このお菓子、賞味期限が20世紀だよ。これなんだ?婚姻屆?そうだ、結婚しようと思ってたんだ!
10年都在同一張桌子上辦公,這私人物品都跟工作物品混一塊兒了。來整理一下吧。
啊,這不是軟磁盤嘛,該不會是什麽重要的資料吧。還有好幾支不出水的筆。這、這糖果保質期是上個世紀咧! 哎,這是……結婚證書?我,原來想要結婚的啊……
寢たまま死を待つ男は妻に頼む。お前の好きなアロマとやらをやりたい。妻は少し喜び、道具を用意し毎日オイルを補充した。だが、男はそれを焚くことはなかった。男は深夜1人それを飲み続けた。味覚などとうにない。翌年、男は死んだ。火葬場を包んだ香りは、妻以外の參列者も癒した。
男人在床上等死,他跟妻子說,想點支她喜歡的芳香精油。妻子略喜,準備好了道具,每天補充精油。 但是,男人並沒有用來點燃,而是每天深夜獨自一人偷偷喝掉了。他早已沒有了味覺。第二年,男人死了。 一陣濃香包圍了火葬場,也撫慰著追悼會上除妻子外的人。
立ち止まった彼女の前には、ダンボール 箱に入った捨て貓がいた。連れて帰ろうとする彼女に「家には僕達が暮らす分のお金しかない」と言ったら、「じゃあ、あなたを捨てて、この子を連れて帰るわ。新しい飼い主が見つかるといいわね」と言って、その貓と帰った。殘された僕はダンボール箱に入った。
女友停住了腳步,站在一隻裝有棄貓的紙箱前,想抱回去養。我說,家裏隻有供我們兩人生活的錢;她說,那就把你扔了,自己帶著貓回去。“祝你找到新的主人哦~”,她丟下這話,跟貓回家了。剩下的我,隻好茫然爬進了紙箱。
病室のベッドの上。彼は末期癌だった。 その彼が不意に「明日世界が終わるとしたらどうする?」訊ねられた私は答えられなかった。「そしたら僕はね、明後日まで生き延びてみせるよ」とても綺麗な微笑だった。その夜、彼は息を引き取った。彼は明後日の、その先の世界へ行けただろうか。
病床上的他,已是癌症晚期。
突然他問道:“如果明天世界就要完結,你怎麽辦?”,我無言以對。
“如果那樣的話,我就要拚命活到後天。”他笑著說到。
那夜,他就停止了呼吸。 不知道他是否成功到達了後天以後的世界。
俺は美容整形醫。今、少女に告白されている。「好きです。先生好みの顔にして下さい」こんな要望は初めてだ。數時間後、麻酔から覚めた少女は言った。「先生、私の顔どこも変わってません」「そうさ。俺も前から君が好きだったんだ」俺たちは抱き合った。と、少女が呟いた。「…私の胸大きくなってる」
我是整形醫生。現在,女孩正向我告白。“我喜歡你,把我的臉整形成你喜歡的樣子吧。”這樣的要求還是頭一回聽到。數小時後麻醉漸漸消除,她醒了,說:“我的臉怎麽什麽都沒變?”我回答:“沒錯。我從以前就喜歡你了。”我們擁抱在了一起。“啊”,她自言自語,“我的胸部變大了”。
日本Twitter超微獲獎小說
所有跟帖:
• 冷...一個比一個冷......飯團那個不知道是不是李天樂的靈感來源-_- -人生地不熟- ♀ (0 bytes) () 02/11/2011 postreply 20:04:31
• 日本人無聊之至 -周啟生- ♂ (0 bytes) () 02/11/2011 postreply 22:16:48
• 嗬嗬,最後一個。。。。 -寒風雪- ♂ (0 bytes) () 02/11/2011 postreply 22:28:09
• 終於有人看到最後。。。。的確最後一個最那個。。。哈哈阿 -sevenfish- ♂ (0 bytes) () 02/11/2011 postreply 22:45:10
• 最後一個。。。隻是她自己那麽說的,你們看見了麽? -500miles- ♂ (0 bytes) () 02/12/2011 postreply 06:46:15
• 上圖~~~ -sevenfish- ♂ (232 bytes) () 02/12/2011 postreply 08:28:47
• 啊,被宰啦? “手術後”就剩下一紅叉了 -500miles- ♂ (0 bytes) () 02/12/2011 postreply 09:31:48