昨日「おかやま桃太郎研究會」の例會があって出席した。そのことをブログに書くつもりだったのだが、パソコンが直ったことに少々興奮して、つい書きそびれてしまった。改めて書くことにする。 「おかやま桃太郎研究會」のことは今年3月に紹介したので詳しいことは省略するが、昨日は大変興味深い話を聞いたので、それを紹介しよう。 これからの話は、江戸末期に畫かれた或る舊家に伝わる、ももたろうが生まれてから鬼退治を終えるまでの絵巻物の寫しを見ながら、民話に詳しい先生から説明を聞いたのである。 この前も一寸觸れたが、桃太郎話には400年の歴史があって、そのストーリーには二つのタイプがある。 一つは、川上から流れてきた桃を拾ったおばあさんが、その桃をおじいさんと二人で食べたところ、二人とも見る見るうちに若返へり、そうして桃太郎を産んだという話。(回春型)もう一つはよく知られている、おばあさんが川から拾ってきた桃の中から産まれる話である(果生型) この二つの話では、回春型の方が古いかたちであると言われている。 上の絵の寫真は、おばあさんが桃を食べて急に若くなり、おじいさんにも食べるように奨めている図である。 桃は元來、中國から伝わった「桃源郷」と言われる言葉のように神秘性があり、その形は女性の性器、臀部を象徴されているとも言われている。そんなところからこのような話が伝わったのかも知れない。 また絵巻物に畫かれている最後の部分の、桃太郎が鬼の館に攻め入るときの図を見ると、塀の中の鬼の持っている刀は中國風で、幟や旗竿も中國風に畫かれている。 なぜ江戸末期の絵に、悪者の鬼側の描寫が中國風なのか。今の時代なら、もしかしてそのような絵を畫く人もいるかもしれないが・・・一寸不思議に思える。 昨日は、まだまだ興味をそそるような話しもたくさんあったのだが、今日はこの辺で止めることにしよう。 |