2013年7月31日、第二次世界大戦期の大日本帝國陸軍に存在した研究機関「731部隊」はかつて、中國の雲南省でコレラやペスト菌などによる生物兵器を使った大規模な細菌戦を2度実行した。?o江省ハルビン市社會科學院731問題國際研究センターが30日に明らかにしたところによると、同センターの雲南省西部抗日戦爭史調査研究課題グループは今年、初めて雲南省に出向き、大日本帝國陸軍が雲南省西部で行った細菌戦の調査を実施し、実際に細菌戦や毒ガス戦が行われたことを示す大量の証拠を発見した。中國新聞社が伝えた。
同グループは今年5月、雲南省西部の保山市や騰衝県、龍陵県、梁河県、盈江県、隴川県などで実地調査を展開。鬆山戦場遺跡や國殤墓園、中國遠征軍抗戦地など、15の戦爭遺跡のほか、騰衝県、梁河県、盈江県などにある、ペスト菌による生物兵器が使われ甚大な被害が出た地域、舊日本軍の慰安所跡などを視察した。
同センターの責任者、楊彥君(ヤン・イエンジュン)氏は「日本の南方軍は1942年5月3日、雲南省を攻撃し、西部の怒江から西の地域を約2年占領した。現地ではこれまでにも、731部隊と南方軍防疫給水部(岡9420部隊など)が、雲南省とミャンマーの國境付近で細菌攻撃を実施し、保山市や昆明市などを細菌戦の最重要ターゲットとしたという情報が広く出回っていた」と語る。
楊氏は取材に対して、「今回の調査により、南方軍が1942年5月、保山市や昆明市で細菌攻撃を実施したことが証明された。南方軍は、都市や町に細菌弾を投じたほか、雲南省とミャンマーをつなぐ道路の沿線にある溝や井戸、池にもコレラ菌を投じた。これらの地域ではいずれも南方軍が殘した生物化學防護服や大量のネズミの飼育ケージ、毒ガス応急箱などが発見された。これらは南方軍が細菌戦を行ったことを証明している」と明らかにした。
同グループは調査において、ミャンマーの北部や雲南省西部にいずれも南方軍防疫給水部があったことも発見した。同部は細菌部隊と密接に協力し、ネズミを飼育したり細菌を培養したりしていた。
楊氏はまた、「今回、南方軍が細菌戦を行ったことを示す証拠品の寫真を600枚以上撮影し、証言も75件得られた。日本側の戦時中の資料が少ないため、細菌戦部隊の具體的な番號は特定できていない。我々は今後、細菌戦の証拠品と比較しながら、雲南省西部に派遣されたのは731部隊のうちのどの部隊なのかを最終的に確認する」としたほか、「研究が進むにつれ、731部隊が雲南省西部で実施した作戦の詳細や細菌戦・毒ガス戦を何度実行したのかなどが少しずつ明らかになり、南方軍が犯した歴史的罪を明確に証明することができるだろう」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)