ある朝ある姿
背中で煖爐が海の音を立てる
吉林の友人へやるはがきを書きをへる
雪にならない天は動かない
動かない天から鳩の羽毛がちらちらおちてくる
オレは唯耳かたむけてゐる
それはあるひは雀の鳴き聲かも知れない
午前一回の運動飛翔をする當歳の鳩群は雲にかくれた
オレは眼をおとす
海の中にゐるんだな!
それにしてもオレはオレである
朝日を一本、けむりを糸狀にのぼらせる
窓外の鬆の青さをにらめつける
オレの鳩車くるまでは二十羽のあいつがのどをならしてゐるだらう
鳩は平和のシンボル、雄々しき武裝者!
オレは?オレの標語を思ひ出さう
オレは冬のひやりとする風を感じてはゐない
となりの電信隊の物音をふりはらふ
動く姿勢を示すために立つ
作業服を身につけて、オレの鳩車へ
オレは廻轉椅子に身をくるりとひるがへす。
(軍用鳩調査委員事務所にて)
某個早晨,某個身影
暖爐在背後發出大海的濤聲
致吉林友人的明信片早已寫成
下不了雪的天空靜止不動
從那靜止不動的天空中飄下鴿子的毛羽
我隻是側耳聆聽著
那沒準屬於麻雀的啼鳴
每上午做一次飛翔運動的幼鴿們已隱沒在雲層
我再低頭一看
哇,它們竟然已經在大海中!
即便如此,我依舊是我
點燃一支朝日煙,讓煙霧嫋嫋攀升
凝視著窗外蒼翠的鬆樹
我的鴿車上,或許有二十隻鴿子正引吭高歌
鴿子是雄壯的武裝者,是和平的象征!
我呢?就想想自己的口號吧
我感覺不到冬天凜冽的寒風
隻是驅趕著旁邊電信隊的噪音
為展現行動的姿勢而起身站立
穿上工作服,走向我的鴿車
我在轉椅上翻身而起。
(於軍用鴿調查委員事務所)
あやつり人形
あやつり人形の怒りはおれ達のではない
あやつり人形の笑ひはメカニズム
あいつが威張つたつて王様のやうな貴品はない
下司のゲチゲチの臺辭
七曲り八曲りのヘボ理窟
手をふれば散る蚊とんぼめ!
あやつり人形の世界、六尺の舞臺
赤い旗で止まるんだ!
おれは知つてゐる
あやつり人形は君ぢやないことを
あやつり人形の一の糸は
人の五官を引つぱり上げる
二の糸、三の糸は
群集心理を製へ、一人一人をとんろりさせる
あやつり人形の怒りはおれ達のではない
歪んだ人間の説く道義は屁でも食へ!
人間様はドロで出來たんではない
邪心一點、心中にあらば
冬になつたら寒からう
お互ひに人間様であれば文句はない
木偶
木偶的憤懣不屬於我們
木偶的笑容乃是一種機械裝置
不管它如何威風,都缺乏王者高貴的氣勢
低俗而小氣的台詞
七歪八邪的爛道理
它是一揮手,就會散架的長腳大蚊子!
木偶的世界,六尺的舞台
一搖紅旗就立刻停止!
一揮藍旗就馬上動彈!
我知道
木偶不會是你
木偶是用一條細線
拽起了人的五官
用兩根線、三根線
控製了群體的心理,迫使人們俯首稱臣
木偶的憤懣不屬於我們
就讓那些歪人的道理見鬼去吧!
隻要心存一絲邪念
到了冬天,就會不堪寒冷
而如果彼此都堂堂正正,就將胸懷坦蕩,無可挑剔
マカオ小景
でかい帆前船がねむつてゐる
市ま街ちではくれ方の鐘がなつた——
朗らかな夕空の月と
兵営のラツパとが交叉してゐる
蘭の花の香りが南方のたよりだと
若い船長はペンを走らした
サンパンやジヤンクが丸窓をすぎたかと思ふと
白い鷗がぱつと汐けむりをたてた——
一九二一年に故郷を離れたきりだ
この葡牙利の船長はけむりの中で陸をかを見る
澳門小景
巨大的帆船在安睡
市街上敲響了夕暮的鍾聲——
朗朗夜空上月色皎潔
與兵營的號聲相互交融
年輕的船長在奮筆疾書著:
蘭花的芬芳乃是南方的訊息
舢板和帆船剛一掠過舷窗
白色的海鷗就倏地掀起了潮霧——
從一九二一年起就一直漂泊流離
這個葡萄牙船長在霧靄中凝望著陸地
風景(1)
——橫濱稅關附屬近——橋の上で小便をしてる子供がゐる
白く澄んだ川の上から
けむりと共にだるま船が下つてくる
荒廢した港町の燈がほんのりする頃には
海岸通りのダンス?ホールの音樂が暖かさうだ
二三人あぶれ者がマドロスをくはへて
千鳥足でやつてくる
地震で曲りなりの電柱の立つてゐる
舊グランド?ホテルの白い大な理め石の上では
氣味の惡い黒貓が動かうともしない
さあ風でも吹いて來い
もう巨船のかげも姿もない
沖でポツポツ發動船の音ばかりだ。風景(1)
——橫濱海關附近——有小孩在橋上撒尿
從白色的清澈河流上
駁船與霧靄一道順水而下
當衰敗的港口城市點亮微明的街燈
暖暖的音樂回蕩在海濱街道上的舞廳
兩三個遊民叼著大煙鬥
晃晃悠悠地信步走來
原來是大酒店門口的白色大理石上
佇立著因地震而彎曲的電杆
一隻毛骨悚然的貓在那裏紋絲不動
啊,風兒啊,就趕快吹來吧
巨輪早已不見蹤影
海麵上隻有機電船“卟卟卟”的聲音。
風景(2)
——華北·太沽海岸——屋の軒々には氷柱が輝き
土塀と疎林との間を灰色の兵士が行く
トテ、トテ、トテテトテ——
結氷した海にはまつくろい軍艦
川口と海との三角州の上の空では
青い鹽務所の旗が下ろされた
小こ孩どもらが氷の上を走りまはる毎に
さみしい犬の姿が見える
邊りがくらいので
また砂丘の砲臺の上からほそい烽火が上つた!
風景(2)
——華北·大沽海岸——民房屋簷下的冰柱剔透晶瑩
灰色的士兵們在土牆和稀疏的林間一路穿行
咚咚、咚咚、咚咚咚——
結冰的海麵上有一艘漆黑的艦艇
在河口與大海間的三角洲上空
懸垂著監獄的藍色旗幟
每當小孩們在冰上跑來跑去
都能看到小狗寂寞的影子
周遭已經天黑日落
從沙丘的炮台上又升起了細細的烽火!
美はしの王子
おい、ジャツク·カトラン
お前は大理石のやうな人形だ
おい、ナタリー·ユヴアンコ
お前はあまりに女すぎる
二人とも立つて東方の風景を見るんだ!
こゝは東と西とを指さすところ!
二人とももつともつとよりつくんだ
母と子の如くにね
いや、あの監督のⅤ·トウルヤンスキーが微苦笑するほど
戀する中年女とその若い燕の如く
そして皇子さまもお姫さまも
ずつとずつと純情的になつていゝんだよ
やがてこの芝居の主人公ニコラス·コリン様の出場する時には
照明がかりよ、もつと強い光線で照明するんだ!
伴奏は俗ながらもオリエンタルがいゝ
エヂプトの煙草がお前達の映畫を見てゐるんだから
東方の海邊に白いヨツトが走るとしたら
お前たちはもつと風景にとけ入るんだよ
さつとした青い月となつて
水のやうな、風のやうな氣分を彌漫することだ
美麗的王子
喂,雅克·卡特蘭
你是個大理石般的偶人
喂,娜塔莉·科瓦尼科
你未免過於女人
他們倆雙雙佇立著,遙望東方的風景!
這兒就是手指著東方和西方的地方!
兩個人要偎依得更近更緊
就如同一對母子
不,不如像戀愛中的中年女人與她年輕的情夫一樣
讓導演V·陶爾揚斯基也不得不微露苦笑
不管是王子,還是公主
都不妨變得更加純情
一會兒,當這出戲的主人公尼古拉斯·科林出場時
燈光師啊,請你用更強的光線來照明!
盡管很通俗,但伴奏還是以東方情調為宜
因為埃及的香煙正欣賞著你們的電影
倘如在東方的海濱疾駛著白色的快艇
那麽,你們就會更加與風景融為一體
那就化作清爽的藍月亮
讓如水如風的心緒彌漫四方
コーカサスの女
おゝ、よい!よい!
馬がかけるのはよい
女がすばらしくをどるのでよい
天幕がばたばたとはためくのでよい
あのコーカサスの女の肉體がよい
顔がよい
あはれ、あばれ馬にむんずとのつて
あのはち切れさうな肉體ではねるのがよい
電燈の光りがまぶしくてまぶしくてよい
馬ぐその匂ひと馬そのものの匂ひの中で
人々が一つ美しさに引つぱられて行くのがよい
そしてオレ自身もよい
あんなもの!
たかがCaucasian Djigit act
あんなもののいゝ氣持ちでみられるのがよい
さうだ!これがをはつてから
あのコーカサスの女、クラハのために
はねるやうなビールを禦馳走しよう
星月夜の天幕裏で
氣まぐれではない
あのサーカス女にオレは惹れる!
高加索女人
哇,好酷,好酷!
馬兒飛奔著好酷!
女人跳著美妙的舞蹈好酷!
天幕隨風搖曳著,好酷!
那高加索女人的肉體真的好酷!
再說臉蛋也很酷
哇,她猛然跳上一匹狂悍的烈馬
用她那快要撐破的肉體跳躍著,真酷!
電燈光是那麽眩目,眩目得真酷!
在馬糞和馬兒自身的氣味中
人們被一種美深深攫住
而我自身也蠻酷
啊,那種玩意!
充其量屬於Caucasian Djigit act
那玩意適合帶著輕鬆的心情去觀注
是啊!隻等它結束後
為了那個高加索女人科拉哈
我要招待你把啤酒喝個夠。
在星星和月亮的天幕背後
我迷戀著那個馬戲女人
而這絕不是一時興起!
靖國神社橫
銀杏並木の畫の月
さてやつれたる病葉の姿
神苑の朝風さみしくも吹き渡れば
舗道とぼとぼとすぎゆく富士見町の粹な姉さん
その湯がへりの玉肌に
香り高いくれ秋の日ざしと愛嬌とをこぼし
白い道を縦になつたり斜に行つたり
電車が『極楽行』でなくてよかつたものの
おつとあの千なり瓢簞の橫町入りか?あゝ!
そこでうまいタバコがなくなつた!
おゝおれももつと忙しく歩きたいわい!
靖國神社旁
白天,月亮掛在沿街的銀杏樹上
生病的樹葉一副憔悴的模樣
早晨的風淒切地刮過神苑
富士見街道上的俏佳人蹣跚著,走過柏油路麵
她那剛出浴的雪白肌膚上
灑滿了憐愛和仲秋芬芳的光線
在白色的道路上她時而斜進,時而縱行
所幸,電車並不是駛向極樂世界
哇,莫非要拐入那葫蘆狀的胡同?
此時,美味的香煙恰好抽得一支不剩!
啊,我真想走得更快更急!
風景(3)
——郊外馬込村早春——雑木林に畫家は三腳を下ろし
犬の吠え聲を描きつゝあり
青々と麥一寸の段々畠を行くは
かの赤屋根のマダムならむ
ふところ手して
タバコのむわが幸ひ——けぶり
あゝ養鶏場の午のざわめきよ
または都はなれし窓のギターの音よ
霜どけ道を行けば
梅の香り、我が身我がうなじを巡り
おう!
彼方薔薇なす春のうれしき雲よ
風景(3)
——郊外馬込村的早春——畫家把三腳架豎在灌木叢中
正描摹著狗的叫聲
有人走在那小麥寸生的蔥鬱梯田上
也許她就是住在那紅色屋頂下的女主人
我雙手揣在懷中
煙霧嫋嫋——抽煙是多麽幸福
啊,正午的養雞場多麽嘈雜喧騰
還有遠離京城的窗戶傳出吉他聲聲
走在霜凍融化的道路上
梅花的芳香在我的身體和脖子上逡巡徜徉
哇!
遠方那薔薇盛開的春天飄浮著興奮的彩雲!
不二屋小憩
——妹がはじめて日本へ來た時妹
いま見た電影はよかつたね
(僕達兄妹のやうな幸福はないんだ)
僕達はかうしたところに寛いでゐても
何だか涙ぐましいね
一しよにいつまでもくらされたらと思ふと
夕方の銀座にも張とはりが下ろされるやうな重々しさだ
だが、そんなことをお前に知らせてはなるまい
うれしさとかなしさの中で
兄はしみじみとお前の顔を眺めたいのだ
兄は青葉の日本を
たつた一人のお前にさゝげたいと思ふのだ。
在不二屋小憩
——妹妹初訪日本之際妹妹
剛才的電影真棒
(沒有比我們兄妹更幸福的了)
就算我們在這樣的地方小憩
竟也會百感交集,淚眼迷離
一想到要是能永遠生活在一起該有多好
黃昏的銀座也頓時凝重得罩上了幔子
但我卻不能把這告訴你
在悲喜交集中
哥哥真想把你的臉看個仔細
哥哥真想把這嫩葉萌發的日本
隻獻給唯一的你。
愛愁歌
若き女よ
六月のやみ夜よ
白き波の中行く軍艦の左舷よ
青き燈ランプあるを知れ
汝が玉蟲色の上衣にたれさげ
夜間勤務の暇々に
バミンガムのペンもて
そなた美利の夢を見る
そなたがなつかしき姿を知れ
やみに吠え
やみに吠えられ
東方の荒波かきわけ
六月のぬばたまの夜に行く
この小さきBlack woodの名を
かのOak-land の丘の窓にてしのび給へ
あゝ、夢うつゝ圓窓をうつ白波よ
若き女よ
六月のやみ夜よ
青き燈の下に戀てふ鷗まどろみ
探照燈まばゆき三十六節快速力進行中に
この士官ひとりの郷愁は汐風にぬれ、金髪をすべり……
愛愁歌
年輕的女人!
六月的黑夜!
在白浪中行進的軍艦左舷!
要知道,那裏點著藍色的燈盞
你身穿彩虹色的上衣
趁著夜班的餘閑
用伯明翰的鋼筆
做著你關於美利的好夢
要知道,有一個想念你的身影
不惜向著黑暗吠叫
也同時被黑暗吠叫
撥開東方的洶湧波濤
在六月的黑夜中穿行
在那Oak-land山丘的窗際
你要懷念這小小的Black wood。的名字
啊,那在半夢半醒中敲擊著舷窗的白浪!
年輕的女人!
六月的黑夜!
在藍色的燈光下,戀愛的海鷗正打著盹
刺眼的探照燈以三十六節的速度飛快行進
而這個士官的鄉愁早已被海風濡濕,順著頭上的金發黯然滑行……
馬よ
勇しく飛躍する時
鞭の音が心地よくひゞく時
おのれを考へて心をどる時
秋の日がこの小さい背後を彩どる時
オレ達の描く圓があまり小さいのを
馬よ、氣にする勿れ
それはつまらぬことである
食堂の方から來る秋刀魚の匂ひはいゝね
腹がへつてはオレも海月のやうにくにやくにや
お前の上に乗つてるのはこのバカな空腹
のせて走つてるのももう一つのバカな空腹
もしもさうだつたら馬よ
きつく腹帯を締めてやるぞ
秋刀魚の匂ひなんかに心とめるのは軍馬ではないぞ
もつと走らうね
風の寒さばかり鼻につけて
いゝお馬、栗毛朝川!
夕空の凧がお前の眼にうつる
枯木の枝がお前の眼にうつる
ほう、子供らが飛んできた
豆腐やのラッパまでお前の眼にうつる
馬よ
自分の蹄の音をきいたことがあるか?
オレだつて足音をきゝすましたことはない。
馬兒啊
當勇猛地縱身跳躍時
當鞭子的聲音快慰地響起時
當想到自己而怦然心跳時
當秋天的陽光裝飾著這小小的脊背時
馬兒啊,別介意
我們畫的圓太小太小
那真的是不足掛齒
從食堂那邊傳來了秋刀魚的香味
饑腸轆轆,我也像海蜇一樣癱軟無力
騎在你背上的,就是一個愚蠢的餓鬼
而載著人奔跑的,同樣是另一個愚蠢的餓鬼
如果真是這樣,馬兒啊
就讓我係緊你的肚帶
貪戀秋刀魚的香味可算不上軍馬
就再加把勁兒跑吧
任凜冽的寒風直刮鼻尖
我的好馬兒,一頭栗色毛發的朝川!
傍晚天空上的風箏浮現在你的眼簾
枯木的樹枝浮現在你的眼簾
瞧,孩子們飛奔過來了
還有豆腐店的喇叭也浮現在你的眼簾
馬兒啊
你可曾聆聽過自己的蹄聲?
其實,就連我也不曾好好聽過自己的腳步聲。
秋は行く
馬車はとまつた。
私の戀人は死んでゐる
蒼ざめた顔よ
かつて季節の野に遊んだ戀人の顔よ
馬車は私の前を動いた
少しの靜寂に馬もいなゝかない
かつてたのしかつたこの海岸町の夕方よ
稅務司公館の赤い蔦よ
馬車は見えなくなつた
それきり私は忘れてしまつた
忘られてしまつた
もう冬のはじめなのか
夕方の海岸は僕一流の妄想にけぶり
ともすれば戀人の長いまつ毛が私の心をつきさすよ
秋逝
馬車停了
我的戀人死了
蒼白的麵孔啊
那曾經在季節的原野上嬉戲的戀人的麵孔
馬車在我麵前動了
輕曼的靜寂裏連馬兒也鴉雀無聲
這曾經快樂無比的濱海城市的黃昏
還有爬滿海關公館的紅色常春藤
馬車已經消失不見了
我也就此忘了
忘了
已經是初冬了吧
黃昏的海岸因我超群的妄想而煙雨蒙蒙
戀人的長睫毛動不動就蜇刺著我的心
整然たる人物
深夜ノ物音ハ冴エテヰル
窓ノ『オリオン』、春ノ景星!
詩集一冊モ持タナイ詩人ノ部屋ノ光線、ソレハ青イ。
ダマツテル人間ハ重イ陰影ヲ背後ニ、
時トシテハコンナ場合全然カラツポデヰル。
窓ダケノ風景トオレダケノオレト、
一人ヨガリト空想ト、
一ペンモ使ツタコトノナイピストルヲ磨クコトト、
ヤツパリ此處ハ三畳ノ書斎。
ソシテ整然タル人物。
春ヘノ周轉ノ雨、雨上リノ夜ノ中ノ風景。
有條不紊的人物
深夜的響聲清寒料峭。
窗前的“獵戶座”,春天的景星!
還沒有一本詩集的詩人,他房間的光線青澀而怯生。
沉默的人在身後拋下濃重的陰影
這時候經常是一片虛空。
隻剩下惟有窗戶的風景和隻有自己的我
還在自命不凡,空想綿綿
磨礪著一次也不曾用過的手槍
可這兒終究不過是個三鋪席大的書房
而且裏麵的人物也有條不紊。
啊,冬去春來的雨、放晴後夜半的風景。
春宵·ビールの時
あごで返事
鼻であくび
口で不平
えくぼで笑へ!
腕組みしてること伊達ぢやない
やつこさん、眼の中そつくりレンズ組織だ
指先きで描く風景はすばらしい
ざつくばらんの繪描き故
今夜はあの娘こを忘れてる
だから、一輪のチユウリップへやるものはとんろりしたものだ
無念無想、さうぢやない
有念有想のやるせなさ!
Geppu!
春宵·啜飲啤酒之時
用下顎來回答
用鼻子來打哈欠
用嘴巴來發牢騷
用酒窩來微笑!
抱著雙臂可不是在裝模作樣
那家夥的眼睛就儼然是一組複雜的鏡頭
用指尖描繪的風景真是美輪美奐
因為是一個粗枝大葉的畫家
所以,他今夜才忘記了那個姑娘
所以,他竟把粘稠的奇怪物體澆灑在一枝鬱金香上
他萬念俱灰,不,才不是那樣
而是充滿了難以排解的欲望!
Geppu!