加山又造 天龍寺「雲龍図」
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今日の一枚は、日本畫家?加山又造の水墨畫の集大成『雲龍図』。京都?嵐山の名勝天龍寺。説法を行う場所、法堂にある縦およそ10m、橫およそ12mの天井畫です。仏の使い「雲龍」が直徑9mの青い円相(悟りの心を表す結界)に閉じ込められています。そして窮屈そうにうごめき、長い身體を八の字にうねらせ、こちらを睨みつけています。一枚一枚丁寧に描きこまれた鱗が龍の波打つ身體を表し、するどい爪や八方睨みの龍の顔が飛び出してくる錯覚に襲われます。また湧き上がる雲が、異次元から現れた龍の大迫力を演出しています。