かぜをさけぶひとのよのかなしみを
風 を叫 ぶ人 の世の悲 しみを
ほしにだかれたしじまのなかで
星 に抱かれた靜寂 の中 で
むねをひらけばもゆるちしおのあかは
胸 を開 けば燃ゆる血潮 の赤 は
ともにまざりておおいなるながれに
共 に込ざりて大 いなる流 れに
ひとはゆめみる ゆえにはかなく
人 は夢 見る ゆえに 儚 く
ひとはゆめみる ゆえにいきるもの
人 は夢 見る ゆえに生きるもの
ああ ああ だれもしれない
嗚呼 嗚呼 誰 も知らない
ああ ああ あしたちるはなさえも
嗚呼 嗚呼 明日 散る花 さえも
かたいちぎりらんまんのはなのした
堅 い契 り爛 漫 の花 の下
つきをのみほすうたげのさかずき
月 を飲み幹す宴 の盃
きみはかえらずのこされてたたずめば
君 は帰 らず殘 されて佇 めば
かたにあのひのちかいのはなふぶき
肩 にあの日の誓 いの花 吹 雪
ひとはしんじて そしてやぶれて
人 は信 じて そして破 れて
ひとはしんじて そしていきるもの
人 は信 じて そして生きるもの
ああ ああ だれもしらない
嗚呼 嗚呼 誰 も知らない
ああ ああ あしたちるはなさえも
嗚呼 嗚呼 明日 散る花 さえも
くにはやぶれて しろもやぶれて
國 は破 れて 城 も破 れて
くさはかれても かぜはなきわたる
草 は枯れても 風 は泣き渡 る
ああ ああ だれもしらない
嗚呼 嗚呼 誰 も知らない
ああ ああ かぜのそのすがたを
嗚呼 嗚呼 風 のその姿 を
ああ ああ はながつたえる
嗚呼 嗚呼 花 が伝 える
ああ ああ かぜのそのすがたを
嗚呼 嗚呼 風 のその姿 を