微量のストロンチウム(鍶)検出 原発30キロ圏外の土と植物

微量のストロンチウム検出 原発30キロ圏外の土と植物

2011.4.12 21:47

 文部科學省は12日、東京電力福島第1原発の30キロ圏外で、福島県內の土壌や植物から微量の放射性ストロンチウムを検出したと発表した。今回の事故を受けた調査でストロンチウムの検出は初。ストロンチウムの濃度限度について法令に基準値はないが、同省は「極めて少ない量で、健康に影響はない」と説明している。専門家は蓄積した場合の健康影響を懸念、分布の本格調査が必要だ。

 ストロンチウムはカルシウムに似た性質があり、體內に入ると骨に取り込まれやすい。內部被ばくではガンマ線よりも危険度が高いとされるベータ線を出し続け、骨のがんや白血病の原因になる恐れがあると考えられている。土壌では、空間放射線量の高かった福島県浪江町と飯館村の計3カ所を調べ、ストロンチウム89は1キログラム當たり13~260ベクレル、ストロンチウム90は同3・3~32ベクレルだった。

 

ストロンチウム

 

 原子番號38の元素。放射性のストロンチウム90はウランが核分裂するとでき、半減期は約29年。カルシウムと似た性質があるため、體內に入ると骨などに蓄積し、骨のがんや白血病を引き起こす恐れがある。野菜などが取り込んだものや、牧草を経て牛乳に含まれたものが體內に入ることがある。チェルノブイリ原発事故や核実験などでも飛散し、問題となった。ストロンチウム90が分解してできるイットリウム90も強力な放射線を出す。

 

請您先登陸,再發跟帖!