曙が野外練習の合宿初日に、わずか24分で音を上げた。200メートルほどジョギングする場麵もあったが、すぐにストップ。「イテテテ…」曙は玉のような大汗をしたたらせ、顔をゆがめた。初日の総距離は約212539;5キロ。4212539;195キロ完走が、はるかかなたへと遠ざかった。
身長204センチ、體重208キロ。ランナーとしては最も不適切な肉體を持つ曙だが、テレビ番組の企畫に乗って挑戦を決意。萬年ひざ痛、スタミナ不足など徒歩による長距離ですらドクターストップもかけられた。ホントにやれんのか? 「そういう半信半疑で見る人たちを見返したくなった。やり通す!」と、今月9日から練習に突入した。
ひざへの衝撃軽減に、相撲時代のすり足を活用。ガニマタ歩きもまっすぐ矯正したが「普段使わない筋肉が痛くなって」と曙。サポート陣も「本來なら1年は練習期間が必要なのに、わずか2か月だから」と頭を抱えた。目標タイムは1キロ10分ペースで製限時間いっぱいの7時間。だが、気溫の上昇も予想され、暑さ、コースのアップダウンとあらゆる障害があり、いまのレベルでは製限時間內に“生還”できそうもない。
號砲は午前9時10分。最大のヤマ場は最初の5キロ地點のリミット、午前10時30分となる。完走すればまさにギネスブック級。ギネス申請も予定に入れるほどの無謀挑戦に曙は「俺一人だけになっても公道を歩いて帰ってくる」ときっぱり。5月8日で40歳。「當日? 橫綱時代のまわし、足袋でいくか」と豪語した曙が、東京マラソンで東京ウオーカーになる。