真珠灣攻撃に端を発した太平洋戦爭は、アジアの多くの人々に犠牲を強いた。だが真珠灣攻撃以前から、日本は満州事変に始まる10年に及ぶ侵略と、植民地支配を進めていた。塗炭の苦しみを味わった人々の間には、いまなお日本への厳しい感情が殘る。
想起すべきは首相が3年前、靖國神社參拝に踏み切ったときのことだ。米國などから歴史修正主義者との疑念を招き、中國や韓國との関係悪化につながった。戦前の歴史を正當化するかのような言動が、どれだけ日本への不信を招いたことか。
真珠灣訪問が、こうした不信の解消につながるなら歓迎したい。そのうえで、日米の和解をアジア太平洋地域の平和と安定に結びつけていくことだ。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12694094.html?ref=editorial_backnumber