中國船、20メートルまで接近 尖閣海域緊迫
琉球新報 4月24日(水)11時35分配信
【石垣】尖閣諸島の國有化後、過去最多の中國公船が領海侵犯した23日午前10時前、同海域で実効支配アピールのため漁業活動をしていた保守係政治団體「頑張れ日本!全國行動委員會」の漁船団に中國の「海監」が接近した。乗組員らによると、海監は約20メートルの距離まで接近。海上保安庁の巡視船が間に入り、接觸は避けられたが、海域は一時緊迫した。
乗組員らによると、海監が接近してきたのは海保から「中國公船が(領海內に)入ってきたので逃げるように」と指示があってから約1時間後。9隻の漁船団は南下して海域を離れようとしていたところ、後方を航行していた「第11善幸丸」に、海監が汽笛を鳴らしながら約70メートルまで接近した。
船長の名嘉全正さん(54)は「気が付いたら後ろから近づいてきていた。5分くらいすると『いしがき』(海保の巡視船)がものすごい勢いで間に入ってきた」と振り返る。
海監はその後、方向転換し、今度は「第1並裏丸」に後方から接近。約20メートルの距離まで近づいたが、今度は巡視船「くにがみ」が間に入ったため、並裏丸との距離を離した。
並裏丸の船長、並裏學さん(49)は「あんな大きな船に橫付けされたら漁船はもたない。事故が起きるのではないかと心配し、どきどきした」と語った。