ZT買収の陰で…ソフトバンク、プラチナバンドに漂う暗雲

來源: 隨風而來 2012-10-18 03:45:56 [] [博客] [舊帖] [給我悄悄話] 本文已被閱讀: 次 (10977 bytes)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK12046_S2A011C1000000/

買収の陰で…ソフトバンク、プラチナバンドに漂う暗雲 (1/5ページ) 2012/10/15

 イー・アクセスの買収に続き、米攜帯電話3位のスプリント・ネクステルの買
収で近く合意するソフトバンク。派手な買収劇が世間の注目を集める一方で、通
信品質改善の切り劄として7月に始めた「プラチナバンド」のサービス計畫の先
行きに暗雲が漂い始めているという。一體何が起こっているのか。


■買収効果どこまで
「高速攜帯電話サービスの基地局は來年3月でソフトバンク2萬局、イー・アク
セスは1萬局の合計3萬局に増える。通信狀態が良くなり、サービスエリアも一
気に広がる」。

  10月1日、イー・アクセス買収の會見でソフトバンク社長の孫正義は満麵の
笑みを浮かべ、買収効果をこう強調した。

  「つながりにくい」との悪評に悩まされてきたソフトバンクの攜帯電話サー
ビス。KDDIに対抗して、アップルの「iPhone5」を経由してパソコン
や攜帯ゲーム機などをインターネットにつなぐ「テザリング」サービスの実施を
すでに決めており、このサービスを開始するとデータ通信量は飛躍的に増え、さ
らに周波數や通信設備が足りなくなる恐れがあると指摘されていた。

  孫が決斷したイー・アクセスの買収にはそうした課題を一気に解消する狙い
が込められていた。しかも、買収によって新たに420萬の顧客基盤まで手に入る。
國內での競爭力強化に向けて申し分ない買収劇に見えるが、通信業界関係者の間
では意外にも買収効果について懐疑的な見方が少なくない。

 なぜか。

  「違う事業者のネットワークをつないでひとつのサービスとして使えるよう
にするのは、そう簡単な話ではない」。ある業界関係者が指摘する。

  まず、個人の認証や課金の仕組みをソフトバンクとイー・アクセスのネット
ワークで共通化する必要がある。さらに、ソフトバンクのユーザーがイー・アク
セスの周波數を使って高速攜帯電話サービス「LTE」でデータ通信している際
に電話の著信があった場合、ソフトバンクの電話サービスに切り替えるなどの技
術も新たに導入しなければならない。

  ライバル事業者の擔當者は「どちらのネットワークを使っても正しく課金で
きるようにシステムを改修したり、基地局に最適に接続したりするには設備の繊
細な設定が必要。通話がつながるかのフィールドテストで予期せぬトラブルが出
ることもよくある」と説明。「相互利用を2013年春ごろ開始としているが、そう
うまくいくのか疑問」と指摘する。

■対KDDIで焦り
  基地局の配置にも問題があるという。ソフトバンク、イー・アクセスとも費
用対効果を考えて、都心に多く基地局を設置しており、地方は少ない。このため
「つながるエリアが一気に増えるわけではない」と別の関係者も指摘する。

  総務省の擔當者はまた別の懸念を示す。「イー・アクセスのモバイルサービ
スの契約數は420萬件程度。基地局などの設備もその規模に合わせた容量で設計
してある。數千萬規模のユーザーを持つソフトバンクのユーザーからの通信量を
受け止められる餘力がそれほどあるとは思えない」というのだ。

  「イー・アクセスの買収は契約者の伸びが続いているのを演出する狙いだろ
う」――。こんな厳しい見方を披露する業界関係者もいるが、あながち偏った見
方と言い切ることもできない。それほど最近のソフトバンクの勢いは振るわない。

  5日に電気通信事業者協會が発表した9月の攜帯電話契約數によると、電話
番號を変えずに通信會社を乗り換えられるMNP(番號持ち運び製度)による転
入出はKDDIが9萬5300件の転入超と12カ月連続の首位。これに対し、ソフト
バンクの転入超はわずか1200。これはソフトバンクが07年4月に転入超に転じて
以來、最も低い數字だ。ソフトバンクと同じようにiPhoneが使えて、通信
品質に優れると言われるKDDIへの乗り換え傾向が鮮明になっている。

  當初は予定になかったiPhone5でのテザリングを急きょ「解禁」、そ
の後、數週間でイー・アクセスの買収交渉をまとめたスピード感の裏側には、対
KDDIでの苦戦から來る焦りが見える。イー・アクセスの買収を発表する會見
で孫は「テザリングが経営統合を早めた。先日(テザリング開始を)発表したと
きも、やりたくない気持ちがあった。全國的に障害を起こすリスクがぬぐいきれ
ないから。しかし今回(買収で)構えができたので、12月に前倒しする」と自ら
見切り発車のような決斷だったことを明かしている。

  業界関係者は「スマートフォンやタブレットの普及で通信量の伸びはすさま
じい。イー・アクセス買収で得られる帯域だけでは間に合わず、通信品質改善は
早晩『プラチナバンド』頼みになる」と口をそろえる。

プラチナバンドとはソフトバンクが新たに割り當てられた900メガヘルツ帯の電波のこと。ソフトバンクがこれまで使っている2.1ギガヘルツ帯やイー・アクセスの持つ1.7ギガヘルツ帯よりも電波が屆きやすい性質を持つため、「プラチナ」と呼ばれる。遠くまで電波が屆き、ビル影などにも強い。ひとつの基地局のカバーエリアが約3倍に増えるので基地局への投資も比較的少なくて済む。


■1/3しかないプラチナバンド
  ソフトバンクはこれまで「つながりにくい」理由はこのプラチナバンドを利
用できなかったためだと説明してきた。悲願がかなってようやく手にしたプラチ
ナバンドは今後のソフトバンクの通信品質を支える柱になると見られている。ひっ
きりなしに流れるテレビCMからもプラチナバンドにかけたソフトバンクの意気
込みが伝わってくる。

  ところが、7月から使い始めたこのプラチナバンド。実は本來の3分の1し
か使えていない狀況が続いている。高速道路に例えると3車線あるのに2車線が
ふさがっているという狀態で、まだフルにその恩恵を受けられていない。

 なぜ、そんなことになっているのか。

  もともと900メガヘルツ帯のうち、3分の2はICタグの通信や業務用無線
などの用途で物流企業、タクシー會社、レンタルビデオ會社、図書館など多くの
企業・自治體が使っているというのがその理由。ICタグの利用企業だけで約8
00社。業務用無線で利用するタクシーなども含めると利用事業者數は1萬を超
える。DVDやCD、書籍などにICタグをひとつずつ貼り付けて、貸し出し実
績や在庫などを無線で管理するのに使われている。

  つまり、高速道路の例でいえば、すでに2車線は利用されている狀態なのだ。
2車線をふさいでいる利用者に周波數を変えてもらわないとソフトバンクはプラ
チナバンドをフル活用できないわけだ。

  電波法では2018年3月末までに立ち退くことになっていたが、ソフトバンク
の希望で、14年3月末までにソフトバンクが利用者に立ち退きをお願いし、全麵
的にサービスを始める段取りとなっていた。

  しかし、この「立ち退き交渉」は感情的なもつれもあって、その入り口から
想定外に難航している。

まず批判の対象になったのはソフトバンクの交渉姿勢。

  「別の周波數への移行は國策で、2014年3月末が期限です」。ソフトバンク
から立ち退き交渉の電話を受けた企業の擔當者は耳を疑ったという。14年3月末
はソフトバンクの掲げた目標に過ぎない。ソフトバンクは「2014年3月末の移行
は當社の目標であって國策とは説明していない」と弁明するが、電話を受けた擔
當者にはソフトバンクの対応が國の威光を借りた高飛車な態度と映ったという。

  そもそも周波數の移行には膨大な作業をともなう。レンタルビデオ店なら、
DVDやCD一枚一枚に貼り付けられたICタグを別のタグに張り替える作業を
ともない、読みとり裝置などの交換が必要になる。生産ラインに活用している場
合は不具合の検査などにも相當の人手と時間を要すると言われる。ソフトバンク
の立ち退き交渉はこうした麵倒な作業を4年早めてほしいと要求する內容で、移
行を迫られる企業にとっては大きな負擔を強いられる。「ソフトバンクは配慮を
欠いている」との不満が利用者の中には根強い。


■総務省から受けた行政指導


  さらにソフトバンクの擔當者が電話で企業秘密ともなる利用狀況を細かく聞
こうとしたり、「14年3月が移行期限」と強い調子で主張したりするなど反感を
買ってしまうような不手際が相次いでいる。

  あるICタグ機器メーカーは「価格までを含めた情報提供を求められたうえ、
他社に情報を開示する場合もあると分かった」と憤る。もちろん、どの企業にい
くらで売ったかは営業の秘密。「それを我々メーカーの同意なく他社に開示させ
ることなど許されない」

  また、ある利用企業は利用狀況の調査票を記入していたところに「調査票は
返送しなくてもよい」とソフトバンクから連絡がきた。調査票に不備があったた
めだ。

  ICタグを使っているある企業は自らソフトバンクに連絡したところ、「利
用企業向けの全國説明會を開催しますので、それまでお待ちください」と言われ
たが、結局説明會は開催されなかった。

  こうしたやり取りが重なった結果、交渉相手の事業者はソフトバンクへの不
満と不安を募らせていくことになる。

 総務省もこうした狀況を問題視しており、7月には計畫の遅延を指摘、行政指
導に乗り出した。「ソフトバンクが自ら設定した計畫と比較して遅れが出ている。
こうした狀況が続けば、大幅な遅延になりかねないと考えた」と説明する。

  複數の企業から抗議の電話を受けたソフトバンクも事態の重大性に気づいた
ようだ。

  「この度私どもの不手際により、一部の免許人様および登録人様には電話で
のご連絡などによりご不快並びにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げ
ます」――。強気の交渉姿勢から一転、8月に立ち退き対象の利用者に一斉に送っ
た文書には謝罪の文字が並んだ。


■事業規模より「つながりやすさ」


 ただ、今後の立ち退き交渉も簡単に進みそうにはみえない。

  周波數が変わると既存のICタグ読み取り機は使えないので、ソフトバンク
は新機種を現物支給する方針。この際、受け取る企業に受贈益が発生し、固定資
産稅や法人稅が増える場合があるという。この稅金の増加分についてソフトバン
クは「利用企業にご負擔いただくもの」と主張しているが、ICタグを利用して
いる企業は「手間をかけさせられるうえに金まで払えとは納得できない」と不満
をあらわにする。

  このほかにも「立ち退きに必要なソフトウエアの改修などで不具合が見つかっ
た場合に誰が負擔するのかが明確でない」「読みとり用のソフトウエアを開発し
たベンダーはすでに廃業している。改修で済まない場合はどうするのか」など不
安と疑問の聲が盡きないのだ。

  総務省が8月に公開した資料によると、6月末時點で交渉対象となるICタ
グ利用企業約800社のうち協議を開始したのはわずかに1社。ソフトバンクは
「9月末時點で協議を経て合意した企業はある」としているが、具體的な數は明
らかにしていない。

  孫は1日のイー・アクセス買収會見で、立ち退き交渉を「電波の地上げ」と
表現、「一生懸命、これまで使っている人から譲り受けるという行為をしなくて
はいけない」と焦りをにじませた。

  ソフトバンクはイー・アクセスの買収に続き、スプリントの買収に1兆円を
はるかに超える巨費を投じ、グローバル規模の通信網をつくりあげようという壯
大な構想を掲げる。規模の拡大によって基地局などインフラの調達コストを下げ
る狙いもあるようだが、この大型買収が「つながりにくい」とされたソフトバン
クの攜帯電話サービスの改善に直結するわけではなさそうだ。

  攜帯電話の利用者はソフトバンクの事業規模に興味があるわけではない。通
信品質改善の秘策はあるのか、利用者はそこを注目している。

=敬稱略

(鬆浦龍夫)

 

 

 

 

所有跟帖: 

-飯盛男- 給 飯盛男 發送悄悄話 飯盛男 的博客首頁 (0 bytes) () 10/18/2012 postreply 04:37:33

スプリント買收最快要明年3月以後有正式結果,看好的人不多 -老妖老公- 給 老妖老公 發送悄悄話 (0 bytes) () 10/18/2012 postreply 07:51:20

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