http://sankei.jp.msn.com/world/news/120928/chn12092821580008-n1.htm
2012.9.28 21:56
【ワシントン=佐々木類】米中央情報局(CIA)が、沖縄県の尖閣諸島をめぐり、「領土問題は存在しない」とする日本の主張を裏付ける內容の報告書を作成していたことが27日明らかになった。 報告書は、日米両政府が沖縄返還協定を調印する直前の1971年5月に作成。當時の中華民國(台灣)が、米國の尖閣諸島を含む沖縄の施政権に注文をつけたのを受け、CIAが調査を行ったもので、米ジョージ・ワシントン大國家安全保障記録保管室に保管されていた。 66年に刊行 報告書は、中國で文化大革命の擔い手だった紅衛兵向けに66年に刊行された地図を例に挙げ、「尖閣諸島は中國の國境外に位置しており、琉球(沖縄)列島、すなわち日本に屬していることを示している」と指摘。67年8月に北京で刊行された一般向け地図帳でも「尖閣諸島は琉球列島に含まれる」と表記されていると報告している。 台灣でも「尖閣海域が中國側の境界內にあると表示する地図はなかった」とした上で、舊ソ連や無作為に抽出した歐州の地図にもそうした表記はないとした。 報告書は、「尖閣海域に埋蔵資源の存在が明らかになった後、中華民國が領有権を主張し、これに中國共産黨政権が続いて問題を複雑化させた」と指摘。歴史的にも國際法上も日本固有の領土であるとする日本の主張について「説得力があり、尖閣諸島の領有権の根拠を示す責任は中國側にある」とし、「尖閣諸島への中國のいかなる行動も、米國を日本防衛に向かわせるだろう」と結論付けた。
これとは別に、都內の財団法人「沖縄協會」の調べによると、台灣當局は71年、中學2年生向け地理教科書「中華民國國民中學地理教科書」で、領土境界線を“改竄”し、尖閣諸島の呼稱を「釣魚台列島」に改めていたことが判明している。 70年の教科書では「琉球群島地形図」で、同諸島を「尖閣諸島」と明示し、台灣との間に領土境界線を示す破線を入れ日本領としていた。だが、71年に呼稱を「釣魚台列島」に変更、破線を曲げて沖縄県與那國島北方で止め、領有権の所在を曖昧にしていた。