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オリンピックの開幕式

(2008-08-09 02:04:50) 下一個

 

  オリンピックの開幕式を見た。人海戦術と最先端の映像技術を組み合わせた演出に目を奪われた。すばらしかった。さすが張芸謀監督。
 一緒に見ていた7歳の姪が
「中國の數字って、日本の數字と同じなの?」
と聞いた。
「漢字だからね。」
と誰かが答えると、
「あ、そうそう、漢字って中國から來たんだよね。中國に感謝しなきゃいけないねえ。」
「中國と戦爭しちゃだめだよねえ。」
と言った。
 
 12の甥は目を丸くしてすごい、すごいと感心しながら見ていた。

  実は私は今回、中國のオリンピック開催國としての意気込みが伝わってくるにつけ、腑に落ちない感じを抱いていた。資本主義にどっぷり浸かって育ってきた私にとっては、オリンピックの効果というのは人的物的交流による経済効果が主であるのだと漠然と考えていた。ところが、北京オリンピックでは例えば、外國人へのビザの発給を製限したりよいチケットが日本では手に入りにくかったりして旅行會社やホテルにとっては期待はずれであったし、また北京周辺の工場の出荷が交通事情によって滯ったり輸出入が厳しくなったりと経済活動に支障が出て、つまり優先順位が決して経済にはないというところにとても違和感を覚えたのだ。
  人によると、北京オリンピックの目的は政治的なものが60%、経済的なものは20%くらいなんじゃないかと言う。
   
私は、へえ、そんなんでいいのかな、と思っていたが、家族と一緒に開幕式を見ていて、これを世界中の人が見ているのだと思ったら、ようやく納得がいった。
   
そして今朝、ワイドショーでコメンテーターがこんなことを言っていた。
 
「いかにも中國中心の文化を表現したというか。。。」
 
「大成功だっただけに、ちょっと怖い感じがしますね。これだけの人數がこれだけ一糸亂れず行動できる國、というのは今、北朝鮮と中國くらいでしょう。」
   
コメンテーターたちの「少し怖いような」とういう感想も、子供たちが目を丸くして見た素直な感動と根は同じなのだと思う。歴史と文化の深さ、人的資源の多さ、統製力、経済力など、それらが一體になった現代の中國のパワーに、開幕式の演出を通して誰もが圧倒された。世界中でどれだけの人が同じように開幕式を見たことだろう。このことはまた、國家として或いは中國人としての大きな誇りと自信に繋がることと思う。
   人々のエモーショナルな部分に働きかけて強い印象を與えること、それによって意識を変革することのすごさ、その金銭には換えがたい効果や価値を目の當たりにすると、中國のオリンピックにかける並々ならぬ意気込みも當然であったと思った。

 

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