もしも雷鳴を操ることができたなら祇園精舎の鐘の音を切り裂こうもしも炎を操ることができたなら沙羅雙樹の葉を焼き盡くそうさすれば世界は開かれ新しい音楽が奏でられるかもしれぬ天から光が射しこむかもしれぬしかしあいにく私は雷鳴も炎も持たぬので鐘の音はいつまでも思考を妨げ世界は変わらず生い繁る葉の下に