(如月)きさらぎの川
文章來源: 2007-06-17 02:27:14



きさらぎの川

雪が哀しく 積もりもせずに
冬の流れに 溶けては消える
胸に刻んだ 別れ文字
読めば 泣けます 切なさに
どこへ どこへ 行きつく
きさらぎの川

旅の日暮れは 瀬音がしみて
こころ細さに 燈りもにじむ
いのち削った この戀に
なんで 幸せ 屆かない
未練 未練 棹さす
きさらぎの川

夜空(そら)と水麵に 別れた月は
添えるはずない 二人にのさだめ
影を探して 振り向けば
風が野末に吹き渡る
どこへ どこへ 行きつく
きさらぎの川